皆さまこんにちは!
今年梅雨入りしてから既に5本ほど傘を購入しております、
スタッフの髙村です。
5月より見習い現場管理として、先輩方に引っ付いて
日々様々な現場に伺っているのですが、
気が付けば傘を無くしているという事態が頻発しております。
自転車で買い物に行って徒歩で帰宅する、
現場からスリッパのまま帰社しようとするなど、
うっかり?事件をよく起こすので、もっとシャンとしていこうと思います…。
さて、うっかり?ドジ?繋がりのお話です。
先日、シンプルハウスNU茶屋町店で購入した
ヴィンテージのB&G/temaシリーズのシュガーポットを
不注意で割ってしまい落ち込んでいたのですが、
とある修理方法を思い出し試してみることにしました。
こちらが割ってしまったシュガーポット。
本体は無事だったのですが、蓋部分がバッキバキに割れてしまいました…。
(上の方に映り込んでいるのは我が家の猫です。
破片をおもちゃにしようと虎視眈々と狙っています。)
思い出した修理方法とは、【金継ぎ】です。
ご存じの方も多いと思いますがちらっとご説明を。
金継ぎとは、陶器・磁器・漆器などの割れや欠け、
ひびといった破損部分を漆で接着し、
金粉で装飾して仕上げる修復技法です。
諸説ありますが、今から400年以上前の安土桃山時代には
既に活用されていたとも言われている日本古来の技法。
割れや欠けがわからないようにただ継ぐだけでなく、
継いだ部分を新たな美しさとして楽しむ、というのが金継ぎの良さだと思います。
ずっとやってみたかったのですが、
そのためだけに食器を割るのも本末転倒なのでいい機会です。
今回は初めての挑戦ですので、ネットで漆⇒工芸漆(合成樹脂)、
金粉⇒真鍮粉で代用した簡易キットを購入してみました。
写真がどうも下手で、すこし暗いのはご容赦くださいませ…。
ちなみに我が家はヴィンテージの作業台を
ダイニングテーブル代わりにしているのですが、
ようやく今回、本来の使い方をしてあげられたような気がします。
さて、こちらがキットの内容。
接着剤、パテ、工芸漆、テレピン油、真鍮粉、
筆など必要なものは全て揃っています。
まずは接着剤で割れているパーツをくっつけます。
(元々あった貫入らしきものはそのままにしておきます。)
欠けている部分はパテを練って埋めていきます。
固まるまでは約10分。本格的な漆を使用すると
この接着だけで1週間ほど掛かります。
アイスを食べながら待機しているとあっという間にくっつきました。
はみ出た接着剤とパテをカッターで削り、
水で濡らしたサンドペーパーで研いで滑らかにします。
さて、いよいよお楽しみの金継ぎっぽい作業!
真鍮粉をテレピン油と工芸漆で伸ばして、
小筆で割れと欠けの上にのせていきます。
左手の力み具合が尋常ではないですがとっても楽しい作業です。
指や爪にも付いていますが気にせず塗っていきます。
この金の線自体は割とすぐに乾きました。
さて、いよいよ完成です。
おや?これは…
光の具合でどうしても金が光ってしまうので
分かり辛いですが、とってもいい感じではないでしょうか。
特に裏側がお気に入りです。
おかしな話かもしれませんが、元々の姿より
こちらのほうが好きかもしれません。
自分で手を掛けて修理することで愛着も倍増です。
壊れたら捨てて、また新しいものがすぐ
手に入る時代ではありますが、
私はこうしてお気に入りのものたちは
大切に大切に扱っていきたいなぁと改めて感じました。
今あるものをゴミにせず長く使うというのは、
最近よく聞くサスティナブルという言葉に
通ずるものがありますね。
今回はあくまで簡易金継ぎ(風)の修復となりましたが、
次回は本格的な金継ぎをやってみたいと思います!
皆さまも、お気に入りの食器が割れてしまった際は
是非!金継ぎも選択肢に入れてみてください!
とっても楽しいですよ~!