WORKS
分かちあう喜び|151
OUTLINE
- 所在地
- 大阪府
- 築年数
- 38年
- 面積
- 90.00㎡
- 工事費
- 984万円
- 工期
- 65日
※工事費・価格は施工当時の価格となります
DESCRIPTION
街も、環境も、マンションもここが好き。最上階、広いベランダに見通しの良い景色。どこに行くにも生活至便な立地。最初に下の階に住んで5年、最上階に移り住んで23年。
そんなH様ご夫婦は息子さんの独立を機に、長年思いを募らせてきたリノベーションの計画を動かし始めます。奥様はノートにやりたいことリストを何年もしたためてきました。回ったリノベーション会社は4つ、うち2社はフィーリングがしっくり来ず、残りの2社にプランの作成を依頼します。最終的にワクワクしたのはシンプルハウスのプラン。事例の幅が広く、「落ち着いたテイストに仕上げてもらえそう」との期待感から、シンプルハウスに依頼をすることに決めました。
奥様の28年越しの夢は、リビング・ダイニングと一体型のキッチン。以前のキッチンは独立型で、みんながわいわい楽しそうに盛り上がっていても、ご自身は狭い籠った空間で壁を向いて、準備を余儀なくされていました。後片付けはキッチンが狭いために、複数人で作業を担当することが難しく、結局はお一人で山積みの食器と向き合うことに。
キッチンをどこに配置するか?当初のご希望は、日当たりの良いベランダ側への移動でしたが、パイプスペースに排水を流すためには、約10㎝ほどキッチンの床を上げなければなりませんでした。家の中にできてしまう段差には懸念があったため、断念。キッチンの場所は変えずに、玄関から洗面所を通って最短距離でたどりつける「水廻り便利プラン」を採択します。
お手持ちの食器やインテリアでご家族を楽しませるのが、お好きな奥様。お母様が茶道の先生だったゆえに、物心ついた頃から器に心を奪われていたそう。たくさんの愛着のある、食器や台所道具が、キッチンからつながるオープンパントリーに並びます。パントリーは2列型のキッチンの真横に付く場合が多いのですが、L字型に回り込む形状に。そのため、見えて良い部分、見せない部分に分けて、物を収納することができます。思い入れのある食器や台所道具たちが、LDKどこからも眺められるのです。
お手持ちの家具の見え方、使い勝手が最大限に発揮されるように、配置をリノベーションプランと同時に考えます。こつこつと集めて来られたインテリアが空間に映えるような飾り棚も計画。「余白を残した美しさを大切にしたくなり、すっきりさせたくなりました。全部を飾るのではなく、しまってあるお気に入りと入れ替えて飾るのを楽しんでいます」とのこと。素敵な暮らしの楽しみ方ですね。
「私の好きなようにさせてくれて、家族にはとても感謝しています。私がごきげんだと、家の中がちゃんと回るってみんなが理解してくれているのかも」そう言う奥様の隣で、旦那様がにっこり微笑みます。ひとりの喜びは、家族全員の喜び。LDKの中央に位置するカウンターをみんなで囲んで、暮らす喜びを分かちあいます。